6.マンションの長寿命化のための大規模修繕や耐震・省エネ改修について教えてください。

Q6-9.マンションの長寿命化のためには、修繕履歴情報の保管・活用が重要と聞きますが、それはなぜですか。

 マンションの長寿命化のためには、長期修繕計画を立案し、適時適切な工事を行っていくことが重要です。
 今までの修繕工事に関する情報が残っていないと、「不具合の原因が特定できないことによる工事の遅延」、「重複工事による無駄な出費の発生」、「長期修繕計画を改定する場合の精度の低下」などの問題が起こる可能性があります。このようなことから、マンションの長寿命化を進めるためには、修繕履歴情報の保管・活用が重要となります。
 修繕履歴情報の保管・活用のためには、まず第一に、「修繕履歴一覧」を作成し、修繕の都度更新する必要があります。具体的な項目としては、「工事実施年」「工事種類」「実施した工事内容」「工事金額」「施工者や設計監理者」「費用支出した会計区分」などを記録します。
 第二に、より詳細な情報として、製本された契約書、設計図書、竣工図書のファイルなどの「工事記録」を保管し、「保管図書リスト」を作ることが望まれます。
 なお、情報を紙ベースのみで保管していると、探し出すのが難しくなるため、電子データ化して保管することが有効です。有償にはなりますが、当センターが提供する「マンションみらいネット」に加入すると、保管書類や修繕履歴をデータベース化することができます。是非活用をご検討ください。
 修繕履歴は、マンションの「カルテ」です。将来の修繕や資産価値の維持のために、正確な記録を残し、継続的に管理していきましょう。